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<!-- $Id: nfs.sgml,v 1.5 1997/02/22 13:01:30 peter Exp $ -->
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<!-- The FreeBSD Japanese Documentation Project -->
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<!-- Original revision: 1.9 -->
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<sect><heading>NFS<label id="nfs"></heading>
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<p><em>原作: &a.jlind;.</em>
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<p><em>訳: &a.tomo;.<newline>6 September 1996.</em>
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ISA用のイーサネットアダプタの中には性能が悪いため, ネットワーク,
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特に NFS で深刻な問題がおきるものがあります. これは FreeBSD に限ったことでは
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ありませんが, FreeBSD でも起こり得ます.
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この問題は, (FreeBSDを使用した)PCがシリコン・グラフィックス社やサン・マイクロ
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システムズ社などの高性能なWSにネットワーク接続されている場合に頻繁に
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起こります. NFSマウントはうまく行きます. また, いくつかの操作もうまく
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働きますが, 他のシステム(WS)に対する要求や応答は続いていても, 突然サーバ
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がクライアントの要求に対して反応しなくなります.
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これは, クライアントがFreeBSDか上記のWSであるとき, にクライアント側に起きる
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現象です. 多くのシステムでは, いったんこの問題が起きたら解決できないので,
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行儀よくシャットダウンするしかありません.
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唯一の解決策は, この状況に陥る前にクライアントをリセットすることです.
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なぜなら, 一旦この状況に陥ると NFS を解除することさえできないからです.
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"正しい"解決法は, より高性能のイーサネットアダプタをFreeBSDシステムに
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インストールすることですが, 満足な操作ができるような簡単な方法があります.
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もし, FreeBSDシステムがサーバになるのなら, クライアントからのマウント時に
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"-w=1024"オプションをつけて下さい. もしFreeBSDシステムがクライアントになる
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のなら, NFSファイルシステムを"-r=1024"オプションつきでマウントして下さい.
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これらのオプションは自動的にマウントをおこなう場合には
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クライアントのfstabエントリの4番目のフィールドに指定してもよいですし,
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手動マウントの場合はmountコマンドの"-o"パラメータで指定してもよいでしょう.
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NFSサーバとクライアントが別々のネットワーク上にあるような場合,
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これと間違えやすい他の問題が起きることに注意して下さい. そのような場合は,
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ルータが必要なUDP情報をきちんとルーティングしているかを確かめて下さい.
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そうでなければ, たとえあなたが何をしようと解決できないでしょう.
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次の例では, "fastws"は高性能のWSのホスト
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(インタフェース)名で, "freebox"は低性能のイーサネットアダプタを備えた
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FreeBSDシステムのホスト(インタフェース)名です.
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また, "/sharedfs"はエクスポートされるNFSファイルシステムであり
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("man exports"を見て下さい), "/project"はエクスポートされたファイル
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システムのクライアント上のマウントポイントとなります.
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全ての場合において, "hard"や"soft", "bg"といった追加オプションが
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アプリケーションにより要求されるかもしれないことに注意して下さい.
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クライアント側FreeBSDシステム("freebox")の例は:
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freeboxの<tt>/etc/fstab</tt>に次のように書いて下さい:
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fastws:/sharedfs /project nfs rw,-r=1024 0 0
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freebox上で手動でmountコマンドを実行する場合は次のようにして下さい:
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mount -t nfs -o -r=1024 fastws:/sharedfs /project
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サーバ側FreeBSDシステムの例は:
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fastwsの<tt>/etc/fstab</tt>に次のように書いて下さい:
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freebox:/sharedfs /project nfs rw,-w=1024 0 0
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fastws上で手動でmountコマンドで実行する場合は次のようにして下さい:
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mount -t nfs -o -w=1024 freebox:/sharedfs /project
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近いうちにどのような16ビットのイーサネットアダプタでも上記の読み出し,
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書き込みサイズの制限なしの操作ができるようになるでしょう.
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失敗が発生したとき何が起きているか関心のある人に, なぜ回復不可能なのか
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も含めて説明します.
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NFSは通常 (より小さいサイズへ分割されるかもしれませんが) 8Kの"ブロック"
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サイズで働きます. イーサネットのパケットサイズは最大1500バイト程度なので,
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上位階層のコードにとっては1つのユニットのままなのですが, NFS"ブロック"は
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複数のイーサネットパケットに分割されます. そして受信され, 組み立て直されてから
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肯定応答されなければなりません. 高性能のWSは次々に
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NFSユニットを構成するパケットを, 基準の範囲内で間隔を詰めて
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次々に送り出すことができます. 小さく, 容量の低いカードでは, 同じユニットの
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前のパケットがホストに転送される前に, 後のパケットがそれを
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「踏みつぶし」てしまいます. このため全体としてのユニットは再構成もされないし,
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肯定応答もされません. その結果, WSはタイムアウトして再送を試みますが,
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8Kのユニット全体を再送しようとするので, このプロセスは
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際限無く繰り返されてしまいます.
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ユニットサイズをイーサネットのパケットサイズの制限以下に抑えることにより,
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受信された完全なイーサネットパケットは個々に肯定応答を受けられることが
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保証されるので, デッドロック状態を避けることができるようになります.
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高性能のカードを使っている場合でも, 高性能なWSが力任せに次々と
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PCシステムにデータを送ったときには「踏みつぶし」が起きるかもしれません.
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そのような「踏みつぶし」はNFS"ユニット"では保証されていません.
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「踏みつぶし」が起こったとき, 影響を受けたユニットは再送されます.
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そして受信され, 組み立てられ, 肯定応答される公平な機会が与えられるでしょう.
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